趣味の勧め

冬越し中のイエロージャンボ20150107今日は、パッションフルーツが主体の内容ではありません。

いつもご訪問いただいている皆様には、パッションフルーツに関するキーワード検索により、当ブログを発見していただいたことと思います。

しかし、この投稿では、趣味の勧めというワードでのご訪問者様のお役に立ちたいと思っています。いつもご訪問いただいている皆様の趣旨には沿えない投稿となりますことをお許しください。
私自身が、日々の生活の中で、趣味を持っていることに感謝することがしばしばですので、それをお伝えできればと思うが故です。

世の中とは甘いものではなく、生活するためには、好きな事をして過ごす時間ばかりではないことが実態です。仕事が好きで好きで、楽しくてしかたないという方も稀にはおられるでしょうが、ほんの一握りであるのは明らかです。私の母からは、「稼ぐことは死ぬ苦しみ」と聞かされていたほどです。
そんな事実の中で、心のゆとりを与えてくれるのが趣味の存在です。趣味の存在により、心から救われることがあります。私の場合には、たまたまパッションフルーツの栽培の中にそれを見出したにすぎません。

少し私のお話をさせてください。

私は、2007年3月、45歳で、大手通信・コンピューター関係企業を早期定年退職しました。景気の波に大企業も揺らぐような状況で、当時出向していた子会社は、連結からの切り離しや、買収の噂が絶えない状況でした。

そんな中で、子会社の起死回生を狙ったプロジェクトのプロジェクトリーダーを任されましたが、数年に及んだ開発は失敗。推進していた役員は責任を取りました。そんな中でも、大企業の給与やボーナスを受け取り続けている自分に何も感じない訳がありませんでした。

この失敗が許されたのかどうかは不明ですが、その後ヒューマノイドロボットの開発のプロジェクトリーダーになりました。プロジェクトは比較的順調で、ターゲットとしていた国内の主要大学などの研究機関にはほぼ納入することができました。・・・が、不況によりプロジェクト凍結。ターゲットにほぼ納入済となっている中で、一般家庭向けなどへの舵切りなどの余地もあったと思いますが、量産することには親会社の役員が反対。「そんなことして遊んでる時か?」と言われているように私は受け止めました。新な販路を閉ざされ、プロジェクトを凍結すること余儀なくされてしまったのです。

ロボットのプロジェクトのまずまずの成功により、過去の心の傷も癒えつつあった私ですが、今思えば、この時、過去の傷が倍以上になって戻ってきたように思います。

そんな2007年、私は抜け殻のような状態でした。そしてある日、デスクの上には早期定年の案内がありました。「割増定年退職金、資格取得資金提供、云々」などというよくあるものです。

「住宅ローンは終わっているし、抜け殻で過ごすのはいやだ。」という思いと、「わけもわからん奴の一声で振り回されるのはごめんだ」という企業への不信感がシンクロしてしまい。早期定年に応募したのです。
ただ、当時子供達の歳は、17を筆頭に、12歳が二人だったのですが、「教育が終っていないので耐えるべき」ということを考えもしなかったことを後悔しています。勿論、妻に了解を得ての選択でしたが、その罪は私にあると思っています。

その後私の中に常にあるのは、「家族への謝罪の気持ち」です。

ただ、その中で常に「がんばって大学は出してやるからな!」ということを考えて働いています。

早期定年をするにあたっては、起業計画の提出が求められます。競合企業を起こす者には、割増退職金などの特典を与えず、自己都合として処理するためです。

そこで私が選んだのは、小さな運送業でした。体力には自信がありましので、体力の世界で勝負したかったのです。起業計画も認められ、早期定年退職の特典も得ました。一人とは言え事業主です。その点、希望が膨らんだものです。

退職後の第一歩は比較的順調に推移しておりましたが、疲労により運転中に意識を失うという事態が起きてしまいました。脚色ゼロの事実と信じていただくしかありませんが、意識を失う直前の一瞬、自分が運転するトラックが、ブロック塀に向かって爆走する幻のシーンを見たのです。そこで反射的にフルブレーキングしたのでしょう。どこにも衝突することなく停車したトラックの中で意識を失った私が発見されたようです。ただ、フルブレーキングの影響からか、脊髄に圧迫骨折を負ってしまいました。脊髄の圧迫骨折は運送業者には致命的です。そこで、この事業を閉じざるを得ませんでした。

現在の仕事は、パートのスーパー店員です。年齢的なものや、年齢的な制約もあって、仕事内容を選ぶことは考えていません。「どんな仕事をしてでも、子供たちには不自由させない」と。これは自己を美化する言葉ではなく本心です。

というように、なりふり構わず働くという一時期に遭遇されるかたも多いのではないでしょうか?私は、「犯罪でもなく、他人を不快にすることもないかぎりなんでもする」と常々思っています。

このような境地の昨今、趣味に癒されることにより、心の豊かさを保ちながら頑張ることができています。
パッションフルーツの栽培では、花が咲いたと言っては喜び、結実したと言っては喜び、実が美味しかったと言っては喜んでいます。そして美味しい実を家族に食べさせ、喜びを共有できるようにしています。


「趣味の勧め」への2件のフィードバック

  1. Passionさん新年おめでとうございます。これからもよろしくお願いいたします。ブログ読ませていただきました、人生谷あり山ありですね。でも、人それぞれ苦労と決断の時がるのですね。波乱万丈の人生ですね。いつもブログを読ませていただきながら、この管理人さんは只者では無いと思っていました。
    私事ですが10年前に原因がわからない大変治癒率の低い病気になりました、その時は治療法もなくただただ布団にくるまっているだけでしたが、突然悪化し入院した時は余命1ヵ月と言う診断を主人と2人で担当医から告げられました。でも、半身半疑でした。
    主人は私の看病のため、稼業をやめました。その決心を聞いたときに申し訳ないと思いその気持ちに応えるために頑張って直すと心に決めました。
    それから自分で食事ができるようになってからパッションフルーツを育て始めました。子供のころに風邪をひいたときに防風林がら取って来て食べた記憶がなっかしく1度も花が咲きませんが、今は咲かすのが生きがいになっています。今年は絶対に咲かせようと張り切っています。
    やはり、重要なのはこの時期の摘芯が重要ですね。今まで1度も摘心をしたことが無かったので、これがポイントかもしれませんね。
    趣味はお料理です、すべての調味料や沢庵や時期の保存食を作ってお料理をしています。

    1. yoko様
      新年おめでとうございます。

      趣味は人生を豊かにすると同時に、生きがいを与えてくれますね。それでこそ苦難に立ち向かう勇気が出てくるのだと思います。

      これからも、皆様の趣味をより楽しいものにする一助になれれば幸せです。

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