ルビースター秋1開花1時間後

パッションフルーツの花が咲かない原因

「パッションフルーツ 花が咲かない」というワードの検索結果から、当ブログに訪問される方を散見します。
それに反し、パッションフルーツは本来開花しやすい植物だと私は認識しています。

パッションフルーツには他の植物に違わず、開花期があります。最も開花が盛んになるのは、6月~7月の梅雨明け前と、9月初旬から10月初旬の頃です。最低気温20℃になると盛んに開花しますが、おもしろいことに熱帯性植物でありながら、連日30℃を超えるような真夏の時期には開花は少なくなります。

以下では、「開花期なのにパッションフルーツの花が咲かない」という趣旨に応える内容を簡潔にまとめたいと思います。

パッションフルーツが開花しない原因としては、これらがほとんどではないかということがいくつかあります。

それは、育てられている株が実生(=種をまいて育てたもの)ではないかということです。実生の場合には、1~2年開花しないことがありますし、種を撒いた年には花を付けないことがほとんどの筈です。この場合には、気長に構え、冬越しを経て、複数年間株を育ててください。
また、春先に挿し木苗を購入されると、その年に開花しますので、これも一つの方法です。ただし、多くの実の収穫を望まれる方は、前の年の8月か9月くらいに苗を購入し、冬になる前に育成⇒冬越しを経て、大きな株を春までに準備されることをお勧めします。

摘芯の仕方によっても開花しなくなります。20140908挿し木の花芽発見将来花になる花芽はこのように蔓の先端に付いていきます。花芽が発生している蔓の先端を全て摘芯してしまうと、(新芽が発生して若い蔓となるまでは、)花は咲かなくなります。摘芯は、複数の新芽を発生させ、多くの花芽を得る手法ですが、新芽の発生を待つという、事実上の時間の後戻りがありますので、時期を誤ると逆効果となります。

また、梅雨明けからの真夏の暑い時期には花芽は黄色くなって落ちてしまいます。花が咲くまでには、花芽⇒蕾⇒開花というプロセスを踏みますが、花芽は毎日最高気温30℃を超えるような高温に耐えられないのです。熱帯性植物でありながら不思議なことですが、これは正常な状態です。

稀な原因としては日照不足があります。少なくとも半日以上陽が当たる場所に置いてみてください。ただし、日ノ出から日ノ入りまでの時間が12時間未満になる時期には花は咲かなくなるようです。
日照に関して盲点なのは、ハウスの中で育てているケースです。ハウスを覆っているビニールが汚れていたりして透明度が不足している場合には光量不足となり、花芽は付きません。

もっと稀なのは、使用している肥料を含んだ用土の養分の成分です。植物が健全に育つためには、枝葉を茂らせる窒素、花や実を付けさせる燐酸、根を張らせるカリがバランス良いことが必要です。例えば、窒素分が多い肥料を与え続けると、枝葉ばかりは茂っても、花が咲きにくいということは十分に有り得ます。特に、肥料食いと言われているパッションフルーツでは、肥料の役割が重要です。肥料に関する詳細は、肥料に関する覚書をご確認ください。

花は付くけれども実にならないという方は、パッションフルーツの結実しない花と結実する花と、お勧めのパッションフルーツの人工授粉方法をご参考ください。

注意)養分成分以前に、用土の吸水性、排水性、保肥性が高度であることが基本になります。そのことにより、楽な管理で立派な株に育てやすくなります。私は、パッションフルーツの培養土を使っています。


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