梅雨の中休みということらしいですが、それにしても暑い日でした。私の住む街では、33℃まで気温が上がったようです。
今日は、思いつくままに我が家のパッションフルーツたちのようすを写真に収めましたので、それらの一つ一つについてお話ししたいと思います。
水耕栽培株+土耕株のグリーンカーテン
私の中での今年の最大の関心事は、パッションフルーツの水耕栽培を多収量という形で成功させることなのです。
ところが、4月14日の定植から6月になるくらいまでの間、その水耕栽培は枯れてしまうのではないかというほど不調でした。
根を観察すると、根腐れを起こしていたようだったのです。根腐れと言えば、根が呼吸できていないということです。水耕栽培では、培養液中酸素が不足するとそうなると容易に予測できます。
そこで起死回生をねらい、根が培養液に浸っている栽培層に『ウエット&ドライ』という周期的な満ち引きを導入したのです。培養液が満ちたとき(=ウエット)には培養液に浸り、引いたとき(=ドライ)には多くの根が空気に触れますので酸素が供給されます。
そして今は完全復活、土耕の株の蔓と1位を争うようにネットを登っています。果実も二つですがぶら下がっていますし、もう少し増えそうです。
思わぬ方向で見えてきた水耕栽培のメリット
当初の不調からのあきらめの境地で、このネットを土耕の株で埋めようと考え、実際そうしたのですが、現状から明らかに言えるのは、(収量が同等以上であればという前提つきながら、)水耕栽培はたいへんな節水になるというメリットがあるということです。この一週間で株が消費した培養液は約4ℓ、PH調整のために排水した培養液は4ℓ、つまりそれらを埋め合わせるために投入した培養液は8ℓです。土耕の場合には、水を欲しがるパッションフルーツの栽培では、プランターの底から水があふれ出すまで水をやるのが基本です。プランター1個を考えても、朝晩4ℓ程度の水やりをするかもしれません。それからすると一日に8ℓですから、一日で水耕栽培の一週間分に匹敵することになります。
収量については今後の課題ですが、秋の花である程度の確認ができるかもしれません。水耕栽培は、窒素、リン酸、カリなどの多量成分や、微量成分を理想的に含ませ管理することが可能ですので、本来、収量についても優れたポテンシャルを秘めているものと信じています。
久々の結実する花
この行燈仕立ての株は、もう一月近くも結実しない花(=開花後雌しべが立ったまま、または雄しべに大きく接近しない花)ばかりでしたが、久しぶりに結実する花が開花しました。
昨日と今日は、植物たちが久々に太陽の恩恵を受けた日でしたが、毎日曇りや雨でも結実する花を咲かせる株もありますので、日照不足が原因で結実しない花が出現したと言い切ることはできないでしょう。結実しない花の件は、難しい問題だと感じています。
誤算の痕ありありのメイン・グリーンカーテン
まだまだネットのスペースが空いています。正直、今の時期にこの姿は考えていませんでした。果実数も40個くらいのようです。2年生の大株1本、昨年夏挿し木の蔓長約1.5mの株2本の計3本を定植していますので、かなり不満な数と言わざるを得ません。まだ蕾もありますが、ここのところほとんど結実しない花です。梅雨明け前に1個でも多くの果実を上乗せしてほしいものですが、明るい材料がありません。
諸悪の根源は、コナカイガラムシの増殖です。新芽の先の小さな葉の付け根には必ずいましたし、花芽や蕾の根元に巣食います。
それでもコナカイガラムシの退治後は徐々に元気を取り戻し、蔓の伸びにも勢いが出てきましたが、梅雨明け近い今となっては果実が鈴なりのグリーンカーテンとはいかないのは明らかでしょう。
害虫の問題にせよ、失敗は教訓としなければなりません。
棚に期待
そんな中でもまだ期待が持てるのが棚の株です。6月末からジャンボ系の開花が始まりました。最初に結実した黄果皮ジャンボが現在長さ7cmくらいです。細長い分まだエドゥリス紫の果実よりも小さいですね。模様、形からして、『瓜』のようです。
梅雨寒の日には結実しない?
ジャンボ種の場合には、授粉に他種の花粉が必要であることは知られているかもしれません。ただ、花粉をもらう側と提供する側のタイミングの問題は、花粉の保存という作業で対応可能です。
しかし、それとはまた違った偶然に任せざるを得ない難しさがあるようなのです。20℃を切るような日に授粉したものは結実しないのです。今日は猛烈に暑い日で、昨日はまぁ暑い日でした。そして一昨日は梅雨寒だったと思いますが、その日のものは見事に結実していないのです。また、そのようなことが一度ではないのです。
暑くてもだめ?
かなり多くの蕾が連なっていますので、これがほとんど結実するならば多くの果実を収穫できそうです。
しかし、心配なのは梅雨明けが迫っていることです。今の時期にジャンボ系を育てる経験が初めての私は、ジャンボ系の初夏~の開花期を知らないのです。
ジャンボ系2種そろい踏み
左に見えるのが黄果皮ジャンボ、右に見えるのが赤紫果皮ジャンボの花です。黄果皮ジャンボと赤紫果皮ジャンボは花粉を相互交換すると双方とも結実しますので、このように同時に咲くのが理想です。
開花タイミングが合うということは、開花が本格化していく前兆のように感じますので期待してしまいます。
性懲りもなく栽培規模拡大?
これは黄果皮ジャンボ(左5個)と赤紫ジャンボ(右5個)の挿し木です。挿し木後一月近くたちましたので、3本ほど調べてみると発根していましたので、全部発根しているだろうと、日の当たるところに出しました。昨年は7月20日ごろ挿し木しましたが、その10日後の発根確認と今回の発根確認の根の状態が同程度であったことから、今回はずいぶんと発根に時間がかかったようです。きっと気温が低い日が多かったせいですね。
肥料と液肥を与え、棚の下の少し陽が和らぐ場所で太陽に慣らしています。
更に、エドゥリス黄実×4、紫100×6、ルビースター×10の計20本を挿し木、どう考えても多すぎるんですけれどね。理想とされていない蔓の先端に近い部分の挿し穂が多いですから、その実験でもあり、失敗も見込んだ数なのです。