【スポンサー】


花粉保存に関する覚書

今は、我が家のパッションフルーツも冬越し中。

そして今日月曜日は、スーパーの仕事がないフリーな日です。

ですから、来年のパッションフルーツ栽培について、思いを馳せることが許される日なのです。そんな中で、来年に向けて記憶に留めておきたいことの一つを、文章化しておきたいと思います。

今年は、結実させるために異種の花粉を必要とする、自家不親和性(自家不和合性)種の結実を実現しました。
なぜにそこを目指したかと言うと、それらの多くは、実が大きいという特徴があり、味も良いとされているからです。他種の花粉を授粉しないと結実しないという特徴から、必然的に種々の交配が試みられ、優れた特徴をもった新種が出現すると、挿し木によるクローンとして、保存・普及してきた経緯があるのでしょう。

我が家で結実した自家不親和性種と、その交配に使用した花粉株の種の組み合わせは次のとおりです。

結実した自家不親和性種 花粉株種 実のサイズ
黄果皮ジャンボ 赤紫果皮ジャンボ 径8cm
長さ10cm
赤紫果皮ジャンボ 黄果皮ジャンボ
エドゥリス黄実
径8cm
長さ10cm
エドゥリス黄実 エドゥリス紫系
(紫100, ルビースター)
長さ9cm?

自家受粉であることから、一本の株で実を付けることができるエドゥリス紫系の実は7cm程度です。ジャンボ系の長さは10cmですので、長さの比は7:10です。これは大きな違いではないと感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、互いに同一形状であると仮定すれば、体積比はその3乗になります。つまり7×7×7:10×10×10です。掛け算部分を計算すると、343:1000となります。黄果皮ジャンボや赤紫果皮ジャンボは、3倍近い体積を持つのです。エドゥリス黄実で同じ計算をすると、2倍強の体積ということになります。

このように、自家不親和性種の実には魅力があるのですが、実を付けるためには、授粉する株と花粉を提供する株の開花タイミングが合わないかもしれないという難しさがあるのです。
そこで、人為的にタイミングを合わせるために、花粉の保存ということをおこないます。保存してある花粉私の場合には、このように湿気止めを入れた小さなタッパーに雄しべを採取して密封し、冷蔵庫の冷蔵室で低温保存しています。

このやり方により、一週間は結実可能な状態に花粉を保つことができることは確認できました。それにより、授粉株と花粉提供株の一週間までのタイミングズレには対応可能になりました。
黄果皮ジャンボと赤紫果皮ジャンボのように、相互に花粉交換して結実し、しかも開花期がまったく重なる種に対しては、開花期初期の、ある日は数個咲くが、ある日は咲かなというような状態でも、授粉不能な花の数は最小限に止めることができます。

ただ、問題なのは同時期に花粉提供種が開花しない場合です。実際、8月初旬の猛烈に暑い時期に、エドゥリス黄味が開花したのですが、結実可能な花粉提供種であるエドゥリス紫は、梅雨明けから8月一杯くらいの真夏の暑さの中では開花しないのです。エドゥリス黄実開花2年目の我が家のエドゥリス黄味は、昨年は実生(=種を撒いて発芽させたもの。1年目には開花結実しない)の小さな株だったために、成株としての様子を観察できていません。今年は、冬越し時の陽当たりが悪く、春に外に出したときに、ほぼ全部の葉が葉焼けしたために、強剪定しましたので、大きく出遅れ、本来の開花期が確認できていないのですが、紫種と違って、平地性の種ですので、暑さに強いことが予想できます。紫種と比べて、収穫が2カ月ずれ、その実は希少性があるという情報もあるのですが、それは、花粉提供種の開花とのタイミングが非常に合いにくい為かもしれません。

今年の場合、エドゥリス黄実が咲いた8月6日以前に、紫種の花が咲いたのは、7月初旬でしたので、授粉可能な花粉が採取可能だったのは、ひと月も前に咲いた花ということになります。

そう考えると、「従来の花粉保存方法で良いのか?一月もつのか?」と、心配になる訳です。

そこで浮上するのは、「花粉の冷凍保存」です。長期間花粉の劣化を止めるには、低温ではなく冷凍でしょう。と、時間があるうちに「花粉の冷凍保存のプロセス」について検討しておくべきだと思いたったのです。

ざっくりと考えると、
花粉採取⇒乾燥⇒冷凍⇒解凍
でしょうか。
私は、当然ながら花粉の冷凍に関する知見を持ち合わせていませんので、感覚を信じてやってみるのみ、ということになってしまいますが、乾燥が大切なような気がします。完全に乾燥させてから冷凍しないと、何かが壊れるように思います。
冷凍花粉を備蓄保管することを考えると、乾燥用と容器を分けなければなりません。また、雄しべを小出しして授粉する必要もあると思いますので、解凍用の容器も専用になります。
更に、乾燥、冷凍、解凍の環境を決めなくてはなりませんね。これも考慮すると、
花粉採取⇒乾燥(容器A,常温24h)⇒冷凍(容器B,冷凍室)
⇒解凍(容器C,冷蔵室24h)
乾燥と解凍の時間は根拠ありませんが、まぁこんなもので十分かなと、

こう厳密(一部いい加減かも)に考えてみると、「従来の低温保存でも、一つの容器しか使わすに採取から保存、授粉までをおこなっていたのは乱暴だったな」と思います。
例えば、冷蔵室から容器を取りだし、その30秒後に30℃の外にいるとすると、温度勾配は相当なものです。20℃以上の温度上昇が、劇的に起きるのですから、湿気止めが入っていようが容器内は結露します。ですから、授粉の度に、花粉が大きく劣化していた可能性が高いですね。
保存した花粉を低温下の環境から取り出す際には、使う量だけを持ち出すことが肝心なようです。

と、今日も来年の妄想をしてしまいましたが、来年6月頃以降、このページを読み返すようにされた結果、喜んでいただける方がいらっしゃるならば嬉しく思います。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください