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挿し木をしました

今年の気候はなにか不順です。

薄曇りか晴れの日には30℃を超えますが、雲が厚い日には、夏日にもとどきません。学校が夏休みに入る時期にこのような気候の年はあまりなかったように思います。

30℃を超えることにより、花芽がだめになり、初夏までの開花は終わったようなのですが、例年であればその時期に見られるような、熱帯性植物独特な旺盛な爆走もみられないという不思議な状態なのです。

端的に申しますと、今年の我が家のパッションフルーツは具合悪いですね。果実の数も20~30くらいでしょうか。株が8本あるにも関わらず、生育が遅れて0なんていう株も3本もあるのです。

完全に制御された室内栽培でもない限り、天候ばかりは運ですよね。

もう、来年に期待するしかありません。

ということで、挿し木しようと考えていたのですが、生育遅れで挿し穂を造る蔓の採取にも困っているような状況でして、本来ならば6月中がベストの筈の挿し木が今頃になってしまったのです。20160721蔓を採取これが採取した蔓ですが、生育を待ったにも関わらず、理想的とは言えません。採取可能だったのが先端に近い部位であるために、葉が薄く弱々しいですね。葉が大きく緑色が濃く肉厚な部分を挿し穂にするのが常識ですから、それとはかけ離れています。通常の年であれば、脇から出た蔓でもしっかりした挿し穂を作れるのですが、この蔓は主幹から採取したものなのです。こんなところにも、いかに今年のパッションフルーツの育成状態が遅れているかということが現われていますよね。

とはいいつつベストは尽くしましたよ。

採取部位の問題を除いて挿し穂を造るうえで肝心なのは、20160721挿し穂のカット挿し穂の下部(土に挿す部分)の形状と鋭利な刃物で切ることではないかと思います。このように、”竹やり”状に切ることにより、切断面積が増し、根が出るまでの吸水性を確保することができます。尚且つ、良く切れるカッターのような鋭利な刃物で切ることにより、繊維が崩れませんので、吸水性を保つことができるのでしょう。

それと、20160721挿し穂の吸水挿し穂は、一節(葉と葉の間の部分)で一つ作ります。ただし、葉のすぐ上から新芽が出ますので、葉の上10~20mmの位置で切ります。
挿し穂を作りながら、一本できる毎に切り口を水に漬け吸水させます。吸水は30分程度で良いようですが、私の場合には特に時間を気にしたりはしません。次にポットに土を入れたりといった準備がありますので、その作業中に吸水させています。

準備で肝心なのは、土の種類です。挿し木では勘違いしがちなのですが、養分はタブーです。肥料分がなく、吸水性と水はけを両立した土が理想です。”種まき用”とか”挿し芽/挿し木用”などと表示されている土を求められると良いでしょう。

準備ができたら、土に挿し穂を挿します。挿すまでは、土は乾燥しているとやりやすいです。そうすると、挿し穂の挿す部分が”竹やり”状になっていることと相まって、スムーズに土に挿すことができるのです。

挿したらすぐに十分に水をやります。20160721挿し木完成そして、風通しの良い日陰で、土が乾かないように管理します。ポットの下の通風を確保できると良いですね。私の場合には、このようにケースにポットを並べまして、ケースが浮くように家の裏に設置しています。

今年は、エドゥリス紫系を6本(棚用3本, グリーンカーテン用3本)、黄果皮ジャンボと赤紫果皮ジャンボを各1本(クリーンカーテン用)の計8本の挿し木をしました。

例年の今頃ですと、10日ほどで根付くのですがどうなるでしょうか。今後の生育ぶりを追っていくことにします。