今日、黄果皮ジャンボ種が初開花しました。ジャンボ系は最大200gという大実を付けますので、今後どのように果実が膨らんでいくか楽しみです。(雄しべ採取後撮影のため雄しべはありません。)黄果皮ジャンボは同一の花や同種の花粉では結実しない自家不親和性種ですが、赤紫果皮ジャンボ種との花粉交換により、相互に結実する関係にあります(赤紫果皮ジャンボも自家不親和性種です)。開花期や開花時間(13:00頃~)も同じですので、相性の良い相棒と言えます。
とはいえ、ぱらぱらと開花がはじまる開花期初期にはタイミングが合わない場合が多いのです。パッションフルーツは一日花であるために、普通ならば花粉提供種が同じ日に咲かないと授粉できません。実際、今日以前に赤紫果皮ジャンボが開花したのは3日前です。そこで花粉を採取し、低温保存して備蓄しておくのです。このようにして、今日開花した黄果皮ジャンボ種に、3日前に開花した赤紫果皮ジャンボ種の花粉を授粉可能となります。
そして授粉と同時に、次に開花する赤紫果実皮ジャンボ種のために、黄果皮ジャンボ種の雄しべを採取し、湿気止め入りタッパーに密封し、冷蔵庫に保管します。
ちょっと余談といいますか、私の覚え書きでもありますが、ふとしたことから、今後心配だと思っていたことを解決することができました。
単に大実系の実がぶら下がる姿を見てみたいという考えだけで、我が家の棚には黄果皮ジャンボ種、赤紫果皮ジャンボ種、エドゥリス黄実の3種を這わせていますが、蔓の這い具合が現状くらいであればまだ良いものの、更に3種が入り乱れ、咲いているのがどの花かわからなくなるのでは?ということを心配していたのです。
ところが、今日咲いた黄果皮ジャンボ種の花をみていてふと雌しべの先端の色に特徴があることに気付いたのです。少し前に戻って画像をみていただければわかりますが、雌しべ全体は若草色なのに対して、先端部だけが深緑色なのです。そして赤紫果皮ジャンボ種は深緑色の先端部に紫色の縁取りがあり、エドゥリス黄実は花のサイズがジャンボよりは少し小さい(ジャンボ種は100mmなのに対してエドゥリス黄実は90mm)です。
雌しべの先端と花のサイズを見れば、どの花かがわかるということに気付いたのです。これで、蔓が入り乱れても、授粉する花粉種を間違えることはなくなりそうです。
【2015.07.11追記】もっと明白に黄果皮ジャンボ種と赤紫果皮ジャンボ種の花を識別できることに気づきました。
赤紫果皮ジャンボ種の花は、ガクの内側の色に明らかな特徴があります。ガクの先端に向かって強くなっていくようなトーンの紫色の部分があるのです。
【2015.07.02追記】結実を確認してみました。なんとなく閉じた花は下向き加減になっていましたので、結実した可能性が高いと思いましたが、念のため閉じた花をこじ開けて子房をみてみました。
ジャンボ系の特色なのですが、結実初期には子房は砲弾状の形状に育ちます。この子房もその特徴を示していますし、元気そうな薄緑色をしていますので、間違いなく結実したようです。