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2015赤紫果皮ジャンボ初開花

赤紫果皮ジャンボ種が2015年の初開花をしました。ジャンボ種は夏型であるために、エドゥリス紫系よりも一月遅れるようです。

とにもかくにも、まずはその花のジャンボさを表現しなくてはなりません。ジャンボとノーマルの花のサイズ比較左の画像が赤紫果皮ジャンボ種の花、右がエドゥリス紫種の花です。それぞれに同じタバコの箱を比較対象として置いて花の大きさを表現していますが、赤紫果皮ジャンボ種の花がエドゥリス紫種よりも格段に大きいのは明らかです。
タバコは100’sロングですので箱の長さは約100mmです。それからすると、赤紫果皮ジャンボ種の花の直径は約100mmあることがわかります。ジャンボ種は、最大で、長さが100mm、重さ200gの果実を付けると言われていますが、花のときからジャンボなのです。

しかし残念なことに、この花はおそらく実を結ぶことはないのです。

赤紫果皮ジャンボ種は、同じ花や同種の花では結実しない自家不親和性(自家不和合性ということもあります)なのですが、現時点において、赤紫果皮ジャンボ種に実を付けさせることができる種が開花していないのです。
我が家で栽培しているなかですと、黄果皮ジャンボ種と、エドゥリス黄実の花粉での結実が確認できているのですが、20150627黄果皮ジャンボの蕾黄果皮ジャンボの蕾は開花まであと3~4日かかります。パッションフルーツの花は一日花ですので、それではタイミングが合わないのです。20150627エドゥリス黄実の花芽エドゥリス黄実の開花期は更に数週間は遅く、まだこんなに小さな花芽です。花芽が付いているところから右に伸びているのは巻きひげですので、その太さと比べていただければ、花芽の小ささがおわかりのことと思います。

つまり、この花に実を結ばせる術がないのです。

そこで、今できることはと申しますと、20150627赤紫果皮ジャンボの雄しべ採取赤紫果皮ジャンボ種の花粉で黄果皮ジャンボ種に実を結ばせることができますので、3~4日後に開花する黄果皮ジャンボ種のために雄しべを採取しておくことは可能です。採取したおしべを湿気止め入りタッパーに密封すると、花粉の生殖能力を一週間までは保つことができることがわかっています。

もう一つは、ダメモトなのですが、20150627赤紫ジャンボに紫を授粉とにかく手元にある花粉で授粉するということも実行できます。昨年実験してみて結実しなかったエドゥリス紫系の花粉との組み合わせになってしまいますが、授粉をしなければ、その時点で結実の可能性は0になってしまいます。

このように、赤紫果皮ジャンボ種、黄果皮ジャンボ種、エドゥリス黄実のような大きな果実のなる種はおおむね同じ花や同種の花粉では実を付けない自家不親和性種であるために、開花時に花粉提供種が開花しているとは限りません。
そこで、花粉の保存ということが必要になるのです。

【2015.07.02追記】0150702赤紫果皮ジャンボ結実失敗過去の実験により、結実しない結果を得ているエドゥリス紫系の花粉で授粉せざるを得なかったのですが、その後、5日経過しているにも関わらず、花が落ちるでもなく蔓についていましたので、一縷の望みをいだき、結実確認をしてみました。
しかしこれは、完全に結実していません。よくよく考えれば、5日も経過していれば、明らかに大きくなった実が花をこじ開けるまでもなく顔をのぞかせている筈です。