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授粉成功の見極め方法

話は紫種に限りますが、人工授粉が成功したか。つまり結実したかは、じつは人工授粉した日の翌朝にわかります。

受粉の後日の花左の写真は、授粉後2日か3日くらいのもので、小さな実が顔を出しています。

ここまでくれば、火を見るより明らかに授粉は成功したと言えるのですが、私のようにせっかちな性格の場合には、もっと早く結実を確認したくなるものです。

パッションフルーツの花は一日花で、(注:私の育てている紫種では)午前中に開花し、夜にはしぼんでしまいます。翌朝には、しぼんだ花の先からめしべが顔を覗かせていることが多いですが、めしべが見えないようならまず失敗でしょう。(注:黄色種など、午後開花の種類もあります)

とは言え、授粉成功の最終判断は、しぼんだ花をこじあけて、めしべの根元にある子房の状況を確認しておこないます。

授粉成功した子房このように、子房が薄緑色または白で、花のときよりも少し大きくなっていれば成功です。

一方、受粉失敗

子房が黄色で花のときと同じ大きさならば失敗です。私は、失敗だった場合には即摘み取っています。
【2014.09.18追記】エドゥリス黄実のように、失敗でも数日黄色くならない種もあるようです。ただし、成功の場合には授粉後1日たつと明らかに子房が大きくなりますので、実の大きさで判断してください。

結実を知ることは、パッションフルーツを栽培するうえでの大きな喜びです。もし、あなた様が私のようなせっかちさんであるならば、是非お試しください。

【2014.06.16追記】どうも授粉当日の夕刻には、授粉の成否がわかることもあるようです。授粉しても結実しない花と結実する花を使いまして、双方の花に人工授粉してみたのですが、授粉当日のうちにそれぞれの特徴が見えています。

結実しない花の場合には、開花当日の授粉失敗花子房が黄色になっており、授粉失敗を示しています。

一方、結実する花の場合には、開花当日の授粉成功花子房が緑色をしており、授粉成功を示しています。

当面は、重ねて明朝の結実確認もする必要があるでしょうが、今後、同様な結果を積み上げることができるならば、当日でも授粉の成否を確認できることになります。

【20150604追記】過去の記憶をたどる中で、概ね次の方法で、(しぼんだ花をこじ開けることなく、)結実していると判断できることに気づきました。結実した蕾の角度パッションフルーツの花は、なにか障害物でもない限り、上から正面、つまり太陽の方向を指そうとするようにして咲きます。授粉が成功すると、翌朝にはしぼんだ花は画像のように垂れ下がることが多いのです。咲いていたときと同じ方向を向いたままの場合でも受粉している場合がありますので、その場合には子房の色や大きさを確認してみてください。
過去の経験から、『そう言われればそうだな』と思われる方も多いかもしれませんね。

【20150620追記】最高気温が21℃というような、パッションフルーツの開花期としては低温な日に授粉した場合に起きるように思うのですが、ここのところ、開花の翌日朝に結実の判定ができないものが出てきています。(低温のために、実の成長が遅れるのかな?)
しぼんだ花が垂れているでもなく、子房が明らかに大きくなっているでもなく色も薄緑をしているでもないのです。
このような場合には、更に時間をおいて(例えば24時間後)から観察し、いずれかの特徴が出ているかどうかにより、結実の有無を判断する必要があります。