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水耕栽培装置を自作する3(水位測定装置作成)

水耕栽培装置を自作する2(基本機能完成)にて、自作の二層オーバーフロー式装置により、水の循環が実現したことを既に公開させていただいております。
ただ、そこまでは水耕栽培装置としての基本機能の実現に特化してきましたので、運用上の面では、使いにくい点が残っていました。
水耕栽培装置では、培養液を貯水して運用しますが、培養液を涸らすことがあってはなりません。そのために、適宜貯水槽の水位を確認し、適量の培養液の補給をする必要があります。
その一方で、水耕栽装置を循環する培養液は、日光による水温上昇、蒸発、および劣化などが懸念され、本来土中に伸びる根も、光から遮断しないと能力が低下します。そのために、装置全体を保温用アルミシートなどで覆います。さらに、一般的に、貯水槽は下部に位置しますので、水面を直接目視するのは困難となりがちです。結果、水位確認を省略し、培養液の補給量を誤り、あるときは外に垂れ流し、あるときは過少補給となり、最悪植物を枯死の危険に晒すことになります。
このような理由により、外部から容易に貯水槽の水位を確認可能な仕組みが不可欠になってきます。

重要な機能ですから、慎重に方式を検討しましたが、新に加わった部品は、たったのこれだけでした。水位測定用フロートとおもりその実態からして、「水位測定装置」と言ってしまうと仰々しいですね。右のものが、フロートとなり貯水槽の水面に浮かびます。左のものが錘となり、貯水槽の外部に吊るされます。何れも13A塩ビ管で造ったものです。フロートの方は、両端にキャップを付け空気を封入してあります。キャップの取り付には、漏れがないように、塩ビ専用接着剤を使用しています。
この二つのものを、荷造り用のビニール紐で結びつけています。
重要なのは、フロートと錘の重量関係です。フロート>錘 の範囲で、貯水槽の増水時と、減水時にスムーズに錘とフロートが上下するバランスを探す必要があるのですが、このバランスの許容範囲はおおらかなようで、秤りも巻尺も使うまでもなく、「こんなもんか?」で作って問題ありませんでした。

それを、貯水槽にセットします。フロートと錘を貯水槽にセットこんな感じで、貯水槽の面を挟むようにフロートと錘を下げます。貯水槽として私が使用しているコンテナには持ち手があって、その部分が滑車のように回転します。そこに紐をかけると、フロートと錘の上下動がスムーズになります。この方法では滑車状に回転する部分で紐を受けることは必須かもしれませんが、ホームセンターなどで売っている蓋付きコンテナの多くは、このように持ち手の部分が回転するようになっていると思いますので、容易に入手できるのではないでしょうか。

何よりも、動画をご覧いただくとわかりやすいのでどうぞ。

貯水槽に水を送り込んだときの水位測定装置の動きです。培養液補給時に満水状態を見つけることを模してみました。

スプレーノズルを外に向けて水中ポンプを回し、貯水槽の水を排出させたときの水位測定装置の動きです。パッションフルーツの株が培養液を吸い上げ、貯水タンクの水位が下がったことを模したものです。

錘が上がり切っていたら空、地面に達したとき満水と(紐の長さを)設定してあります。紐に目盛を付けたりすれば、よりわかりやすい目安となりますので、運用しながら、それもしたいと思います。

ピンク色のホースがちょっとフロートの動きを邪魔していますね。まぁ、そこは簡単な問題です。現状ではご愛嬌というところですね。

残るアクションアイテムは、培地とカッコよいアルミシートカバーの作成ですが、それらは春まででよいので、そのうちということで。