「培養液交換」タグアーカイブ

Warning!!水耕栽培のピンチ

やはり水耕栽培は具合が悪いみたいです。

ここのところの暖かさならば、もうとうにグリーンカーテンのネットを登っていないとおかしいのです。

ところが、ある意味アバタもエクボと申しますか、20150528水耕栽培地上120150528水耕栽培地上220150528水耕栽培地上3良いところを拾いあげては、本質に蓋をして自己満足してしまうところがあります。
しかし、ものごとは客観的に考えてこそ、解決に近づくのかもしれません。20150528水耕栽培通常ならば新芽が萌芽すればすぐにネットを登りだすのですが、そういったようすではありません。蔓が伸びず、葉が密集というような状況です。葉も、色こそは問題ありませんが、一部が欠けたような形状のものが多く、健全ではないと思われます。

発根当初は、日々違った姿をみせましたので、もう根はぎっしり?なんて思っていたのですが、念のために見てみるとなんと!20150528太い根ほど、水カビのようなものに覆われているようです。根が腐ったあとで残ったような根の抜け殻のようなものも見えます。これが根腐れというものなのでしょうか。もしそうならば考えられる原因は二つです。一つは培養液中の酸素不足です。根も呼吸しますので、酸素が不足すると育つことはできません。もう一つは根からの老廃物、つまり酸の蓄積により培養液が劣化していることです。

二つのうちすぐに対応できるのは、培養液の交換による蓄積した酸の除去です。当初は、培養液が消費されないために、長期間ほとんど交換していませんでしたので、ここのところの根の伸びにより、培養液が劣化していても不思議ではありません。それでも状況が改善しない場合には、酸素供給不足が疑われますので、水耕栽培装置の循環システムに手を入れねばならないでしょう。

そこで培養液を作成しつつ、水耕栽培装置せせらぎ1号に新しい培養液を投入します。まず、準備するのは培養液濃縮液です。oatハウス濃縮原液右からOATアミノハウス1号、OATハウス2号、OAT9号の濃縮原液です。ベースは1号と2号の処方量で決まります。OATアミノハウス1号は、窒素、リン酸、加里、苦土の多量要素を含んでおり、鉄、銅、亜鉛、モリブデンなどの本来土にしかない微量要素も含んでいます。2号は、主に窒素と石灰を含んでいます。従いまして、新な培養液には、苦土と石灰が含まれますので、今後しばらくは根から排出される酸が中和されるでしょう。9号は、リン酸を強化し、実付きをよくしたい場合に使用します。今回私が施す処方は当初予定していた6月から梅雨明けまでのものです。EC値(=肥料濃度)は2dS/mです。

予め、4ℓジョーロに培養液を作成しておきます。培養液の作成アミノ1号投入今回は、水耕栽培装置内の培養液を全て排水して入れ替えますので、排水直後に即座に栽培槽に培養液を投入できるようにするためです。

次にせせらぎ1号から排水します。せせらぎ1号からの排水のようす赤いコックを縦にしておくと、培養液がほぼ空になるまで排水されます。

培養液が排出されると、せせらぎ1号培養液が減った状態側面のおもりが、装置内の貯水槽に浮かんでいるフロートに引かれ上がります。

あとは、4ℓジョーロに培養液を作っては上部の投入口から投入を繰り返します。ショーロ7杯でほぼ満杯の容量です。

このように、できる手は打った訳ですが、

水耕栽培はまだまだわからないですね。データが揃って作業がマニュアル化されるならば、ある意味職人芸の土造りという困難さを回避する有効な栽培方法となる可能性があるのですが、現状では、土造りに並ぶような困難が残っているのかもしれませんね。
どうやら今年は失敗から何を学べるか?という年になりそうです。

そもそも、せせらぎ1号では、培養液に酸素を溶け込ませつつ循環させることしかさせていません。酸という老廃物が原因であるならば、イオン交換システムを考慮しなければならないのかもしれません。