昨日からの大雨により、『北関東大水害』ともいうべき惨事が起きています。
もっとも降雨量が多かったのは私の住む栃木県で、降水量600mmに及ぶ地域もあるようです。報道されるニュースでも私の住む街のようすが何度となく伝えられ、河川付近の地域では住宅や道路が冠水していました。私の家のある地域では、そのような被害はありませんでしたが、それでも近所の小川は溢れ、付近の田は湖のようでした。今は当初の強雨から小雨または曇りの天気となり、河川の水深も下がってきています。
しかしながら、わが県にもたらされた豪雨が、下流域となる茨城県に大きな災害をもたらしてしまいました。常総市付近では、鬼怒川の堤防が決壊し、広範囲の住宅が浸水しています。屋根の上に逃げ、レスキューを待つようすなどが報道されています。いまだ、救出を待たれる方もいらっしゃることでしょう。決してあきらめることなく、頑張ってください。
謹んで、被害にあわれた皆様にお見舞い申し上げます。
さて、今は雨も小康状態ですので、パッションフルーツ棚を眺めていると、昨日、赤紫果皮ジャンボと黄果皮ジャンボが咲いていたようで、既に萎んでいました。
初夏までは猛烈な暑さだったせいか、結実率が20~30%と低迷したジャンボ系ですが、秋の花については、いまのところ非常に好調です。秋の開花期開始から間もないことから、サンプル数に問題があるにせよ、赤紫と黄のタイミングが合えば100%結実しています。
しかし、開花タイミングがあったにせよ、家にいないことには授粉はできません。自家受粉の品種と違って、虫が受粉してくれることもまず有り得ません。
そこで、あることを試そうと思ったのです。
大きな災害の起きているさなか、不謹慎にもと思うのですが、『もしかしたら価値ある情報につながるのかも』との思いから、いち早く取組み、皆様にお伝えしたい考えであることをご察しくださいますようお願いいたします。
赤紫果皮ジャンボと黄果皮ジャンボは自種の花粉では結実しない自家不親和性種ですが、相互に花粉を交換・交配することにより、どちらとも結実します。
ですので、同じ日に赤紫果皮ジャンボと黄果皮ジャンボが咲けば問題ないのですが、必ずしもそうとはなりません。
その対応として、花粉を保存しておくという方法をとるのです。しかし、それでも対応できないことがあります。ある日、結実させたい花が咲いたとしても、その日留守にしていれば手の打ちようがないのです。現に、昨日は朝早くから夜まで仕事でしたし、棚はもはや葉が繁茂していますので、夜間のヘッドライトの見上げるようなアングルの光では花は見逃すでしょう。
そこで、開花翌日となるきょうの昼間、赤紫果皮ジャンボのめしべに、同じく昨日咲いた黄果皮ジャンボの花粉を授粉しました。一日花ですから、当然花は萎んでいましたが、雄しべ、ガク、花弁、そして糸のような副冠をむしり取り、果実になる子房、雌しべのみを残し、授粉作業がしやすいようにしてから授粉しました。こうすると、被験体としての目印にもなります。
私の感覚でも、前日咲いた花に前日咲いた花の花粉を授粉して結実を試みること自体、掟破りのような気さえします。
しかしながら、これが良好な結果を生めば、パッションフルーツの果実がとても得やすくなるのです。
パッションフルーツでは、エドゥリス紫系は10時頃、ジャンボ系などは午後12~13時頃とにほぼ開花時間が決まっていますが、例えば、開花時間~の数時間の間在宅できない場合が多い方などは、開花翌日の出勤前に授粉などということも可能になるのです。お勧めのパッションフルーツの授粉方法では、花が雨に打たれるリスクなどを考慮して開花後1~2時間後に授粉するのが理想としていますが、実際の生殖能力がどの時点まで保たれているのかは明らかではありません。
ほとんどダメモトかもしれませんが、小さな可能性に着目しても悪くないのではないかと思います。
結果ででましたら、この記事に追記いたしますのでお楽しみに。
【2015.09.13】受粉後3日目になりました。子房はまったく大きくならず、色も黄ばんで艶がなくなってきました。
やはり、※開花一日後の花に授粉しても結実しないようです。残念ですが、これが事実のようです。開花翌日の花の中に取り残されていた花粉で結実したことがありますので、雌しべの生殖能力が失われていたのでしょう。
事実を知ることもまた重要ですので、これはこれでよしとするしかありませんね。
※この結果は二つの被験体について実施したものであり、同様の結果を得ています。
この試み、超~期待!
結果は明後日くらいかな。
残念ながら結実しませんでした。
(本文中に追記しました。)
けれど、事実を知ることも大切ですので、試みた価値はそれなりにあったかな?と考えています。
またなにかアイテムがありましたら、試みてみたいと思います。
passionさんご無事でしたか?ご家族も大丈夫ですか?
ちょうどニュースでパッションフルーツの垣根が流されている絵を拝見して心配していましたが、今日書き込みがアツプしてあったので安心しました。これから被害にあわれた方々は日常生活に戻るのには少し時間がかかるのでしょうね。
我が家のパッションフルーツにもこんな大雨の中2つ咲いていましたが、、、、先週あまり伸びすぎて2階の屋根瓦まで届いてしまったので剪定をしてしまいました、途端に幹に元気が無くしおれ初めてきました。剪定の時期は家の中に入れる時までしない方が良いですか?摘心も剪定の時期があるのですね
yoko様
ご心配くださいましてありがとうございます。
おかげさまで、私の家族はみな無事ですよ。
私の住む街では、断水に近い状態が続いていますが、深夜や早朝などにはチョロチョロ水が出るようですので、その間に水を溜めこんでいれば、生活上困ることはありません。
剪定については、今の時期であるとかなり茂った状態だと思いますので、風通しを確保することが肝心だと思います。風通しが悪いと、カイガラムシが発生したりしますので、剪定しましょう。高い場所に達してしまった場合も、剪定してよいですよ。元気がなくなったのは、ここのところの天気のせいでしょう。
葉と葉が重なって、日陰の部分が薄暗いくらいなら茂り過ぎですので、蔓を減らす必要があります。木漏れ日のように陽射しがもれるくらいの方が株が健康な状態を保ちやすいですし、陽射しが柔らかくなってくる今の時期には、人も癒されるのではないでしょうか。