私は昨年からパッションフルーツのグリーンカーテンを作っていますが、その濃密な葉からくる爽快感や、つやつや感のある美しさは、ゴーヤやアサガオとは異なるものです。
最初のシーズンに実の収穫もできました。
甘酸っぱいその実は、カリンにも似たような爽やかな香りを伴うとても美味なものです。
グリーンカーテンに良し、味良し香良しの果実のパッションフルーツを多くの方に楽しんでいただきたいというのがこのブログの目的なのです。
ところが、このようなパッションフルーツの良い話ばかりを聞いて栽培された方の中には、実の収穫までに至らない方が意外に多いようです。
私の話を聞いてパッションフルーツの栽培をされた方がいるのですが、その方の場合には植え込みが遅れ、実が熟すタイムリミットとなる梅雨明け前までの開花が得られなかったようです。
私は昨年、ゼロからの状態でパッションフルーツのグリーンカーテンを作りまして、８月、９月には実を収穫して食べることができました（【参照】2013年パッションフルーツ育成回想記）。そこで、その要点をまとめることで、多くの方がパッションフルーツの実を収穫することに成功することをお助けできたらいいなと思っています。
以下、思いつくままですが、番号を振って要点を挙げます。手元になにもない状態からのスタートを想定しています。ゴールデンウィークからのスタートで夏～秋には実を収穫できますよ。
①信頼できる生産者が手をかけた苗は今年中に結実
店舗で苗を購入する場合には、信頼できる生産者（○○園芸とか○○農園のような表記のあるものであれば間違いないと思います）が育てた苗であること。蕾や実が付いている状態で購入できれば更に良いです。
もう一つわかりやすい基準は値段です。今年実を付けるように生産者が手をかけたパッションフルーツの苗は価格が高いです。私の場合は市川園芸さんの苗を購入しましたが、￥５８０でした。￥１００を切るような値段の場合には、『種をまいたら出てきました。』程度のものと考えて間違いありません。私の場合には、ラッキーなことにホームセンターで良い苗を入手しましたが、正直申しまして、ホームセンターで素性の良い苗を見かけたのは私の購入したお店だけです（プロフィール＆コンタクトのページのフォームからメール頂ければ、そのホームセンター名はお教えできます）。ですから現実的にはネット通販を使われることをお勧めします。ネット通販のメリットの一つとして、実際に買われた方のレビューを見て購入を決めることができる点があります。私もパッションフルーツに限らずネットショピングはかなりしますが、レビュー数が多い順にレビューを読みながら目指す物を物色します。レビュー数が多い物はおおむね良品である場合が多いのではないでしょうか。
尚、苗一本で、畳２枚分の面積をカバーできます。
②用具の準備（プランター、グリーンカーテンセット、培養土）
プランターは、一本植えが基本で、４０リットルの容量があればベストです。但し、ハイポネックス原液などの優秀な液肥を使用すれば３０リットル程度でも十分に育ちます。グリーンカーテンセットは、ゴールデンウイークの頃にはホームセンターで売り出されていると思いますので、どこに設置するかにより適切なサイズを選んでください。よく売られているものは横幅1.8mと0.9mのものです。高さ方向は伸縮式の物が多いです。グリーンカーテンセットは、支柱やネットなど必要なものが揃っていますのでお手軽です。培養土はグリーンカーテン用培養土であれば問題ありません。20%程度鹿沼土か赤玉を混ぜると更に良いようですが、私はそれはしませんでした。
③肥料・小物
肥料は緩効性の化成肥料とハイポネックスを準備くださると良いです。化成肥料のやり方は、プランターに培養土をセットしましたをご参照ください。ページをスクロールさせていくと化成肥料を施した写真がありますので、その付近の文章を参考にしてください。ハイポネックス原液は、使用書きを読んで一週間に一度水で薄めて与えます。私は1000倍に薄めて使っています。薄めの方が良いという情報があります。
小物としては、ビニールタイが必要です。植え込み初期の頃は、蔓を誘引する必要があります。誘引に使用するのがビニールタイで、ビニールの帯に細い針金が入っているようなものです。ホームセンターで￥１００円程度で２００本入りのものが手に入ります。
樹が育つと、蔓は自分でネットにひげを絡めて這うようになるので、蔓の方向性などの問題がなければ、誘引の必要は無くなります。
④水やり
パッションフルーツは渇きを嫌います。表面が乾きましたら、プランターの下から水が流れるまで与えます。昨年の経験では、真夏は朝の涼しいうちと、夕刻の２回水やりをしていました。
⑤人工授粉
多くの果実を実らせるには人工授粉は必須です。お勧めのパッションフルーツの人工授粉方法をご参照ください。
以上の５点だけで、ゼロからスタートし、昨年パッションフルーツの実を収穫できました。そして私は、パッションフルーツにすっかり魅せられてしまったのです。
ゴールデンウィークに準備すれば間に合います。
